キセキノお勧めの一冊(第3回)
七月も半分を過ぎました。
今年はどこの学校も夏休みが少ないので生徒も先生方も大変です。
忙しい日々の中で、ちょっと本を読む余裕があると嬉しいですね。
さて今回はキセキノ塾長、松宮からの推薦。
「なぜ、男子は突然、草食化したのか」(本川裕(著))です。
「統計探偵」を名乗る著者が、様々な統計データの分析を行います。
その一部を紹介すると、
〇男子の草食化が、突然、進み始めたのはなぜ?
〇日本の地域の格差は縮小している
〇日本の女性はなぜ、どんどんキレイになっているのか?
〇管理職は専門職よりも精神状態が良いという不思議
などなど。
どれも、興味深い内容になっています。
世の中には不正確な情報が多く出回っています。
例えば、最近ですと新型コロナウイルスの感染確認者数のデータ。
以下、個人的な考え。
感染確認者数の比較だけでは、なにも言えない。
(現在、公表されるデータからは、感染者数が拡大している可能性があることしか言えないはず。)
同じような分布状況であれば、検査数を10倍にすれば感染者数も10倍になるはず。
なのに検査数のデータは報道されない。
地域ごとの感染者数の比較をするのであれば、
無作為に選んだ人を対象に都道府県ごとに感染者の割合を比較しないと意味がない。
専門家の方々がちゃんと状況を把握しているのでしょうから、
実際に感染拡大が懸念される状況ではあるのでしょう。
ただ、報道されている感染確認者の増減だけで一喜一憂しているのは意味がない。
本書の話から脱線してしまいましたが。。。
本書は統計データへの興味を持つきっかけとして、とても面白い内容となっています。
専門家のように分析できなくてもデータは色々なことを我々に語ってくれます。
皆さんも様々なデータに触れ、そのデータから何が読み取れるのか試してみて下さい。
決して、不完全な情報に騙されないように。
正しい情報は社会で生活していく中で大切なもの。
それをどう得て行くかも我々に求められる力です。
特にこの情報に溢れた世の中では根拠のない情報でも信じ込んでしまいがち。データがどれだけ大切か、この本を通じて学んでいただけたらと思います。
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